数年前のことだけど、
「なぜ僕はイギリスが好きなのか?」
についての回答とも言える
記事があったのでシェアします。
(以下サイトから引用)
“EU離脱のしるしとしてBBC ONEは、その日の
放送終了時に「God Save the Queen」を放送するべき”
と英国の保守政治家から要求されたBBCが、
その要求の返礼としてイギリス国歌ではなく
セックス・ピストルズ(Sex Pistols)の同名曲を放送、
その行動が“パンクだ”と話題に。
この要求は、英国のEU離脱に賛成した政治家のひとりである
保守党アンドリュー・ロージンデル庶民院議員が発議したもの。
BBCはかつてイギリス国歌を毎日の放送終了時に
放送していた伝統があり、今回それを英国のEU離脱と
女王陛下の90歳の誕生日を祝うために
復活させようということのようです。
それに対して、BBC Twoで放送されている
ニュース解説番組『Newsnight』が
「私たちはBBC ONEではありませんし、
まだ一日の終わりでもありませんが、喜んでその提案にお応えします」
として「God Save the Queen」を放送。
イギリス国歌ではなく、セックス・ピストルズの
「God Save the Queen」を流しています。
(引用ここまで)
凄いな、これ(笑)
本来は、イギリス国家である
『God Save the Queen』
を流すように要求されたもの。
サッカーのイングランド代表
の試合の前に流れるこれ↓ね。
でもこの番組で流した
『God Save the Queen』は
セックス・ピストルズの曲のこれ↓
セックス・ピストルズは言うまでもなく、
世界で最も有名なイギリスのパンクバンド。
国家を流す代わりに彼らの曲流しちゃうって!
やるなあ。
どちらも曲名は『God Save the Queen』。
はいはい、『God Save the Queen』ね。
ご要望にお応えして流しますよ。
でもこっち(セックス・ピストルズ)ね!
ってこと(笑)
高圧的な権力に対してウィット
の効いた方法でカウンターをかます。
これはもうイギリス人の国民性ですね。
権力に押さえつけられるの、
ホント大っ嫌いなんだよな、
イギリス人て(笑)。
日本と違ってイギリスの
マスメディアはまだ死んでない。
もし日本で同じようなことやったら、
政府当局からも視聴者からも
すごいクレーム来るだろうしね。
けしからん!って。
マスメディアもしょーもない感じで書きててて
しょーもないことになるのが目に見えるし。
これ、当然ながらMCの人が勝手に
アドリブで流したわけじゃないからね。
Sex pistolsの映像を事前に用意して、
誰かがキュー出しして流したわけだから。
『Newsnight』番組のチームとしてやったってことだから。
「アンドリュー、ふざけんなよ!なに圧力かけてんねん!
俺らの番組だぞ。よし、同じ曲でもこっちかけるべ!」
って。
この態度、まさにパンク!
しかも選ぶ曲がパンクの象徴
セックスピストルズだからね。
これをBBC(日本でいうNHK)
が流すって凄いよね。
日本じゃ絶対無理だよね。
で、それを受け入れる国民もすごい。
そういう意味ではSex Pistolsのこの曲も
National anthem(国歌)なのかもしれないな。
権力や大きな力に対しても
自分の正しいと信じることを貫く。
これはパンクの精神そのものであり、
イギリス人に脈々と息づいているものだ。
イギリス人のこういう姿勢が僕は大好きです。
Banksyもジョンレノンも
イギリス人のアーティストには
こういう姿勢を持っている人が沢山いる。
ポイントはウィットが効いているところ。
ただ大声で主張し説得するのではなく、
ユーモアを交えて訴える。
こういうのが本当にうまいし
本当にセンスあるよね。
僕がイギリスという国にとイギリス人に
惹かれるのはこのパンク性なんだと思う。
ユーモアのある反骨精神。
自分の軸、信条を持っていて、
それに合わないものであれば
相手が権力者だろうがなんだろうが
つっぱねる。
ただ中指を立てるのではなくユーモアを交えて。
僕が持っているマイノリティ性と通じるところがあるし、
ユーモアのある反骨精神は僕も大事にしている。
イギリスの音楽が好きだからロンドンに留学した。
そう思っていた。
確かにそれも大きな理由だけど、
このイギリス人のパンク性、
ユーモアと反骨精神に惹かれて
ロンドンを選んでいたんだな。
つまり必然。
自分の生き方、大事にしているものと
イギリス人が大事にしているものがリンクした。
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